薔薇の剪定はすべての条件を検討し実施
講師:星隈 秀雄
① 株元からの樹液の流れを見極める
株元を100%としてどの枝に何%の樹液の流れになっているか、秋の開花枝を見て推察する。
古くても途中シュートが出て勢いがあるのは残し、その上を除去する。
古くてシュートに勢いの無いものは根元から除去する。
② バラの枝の特徴を知る
バラには、柳葉、3枚葉、5枚葉がある。どこから出る芽が良いシュートになるかを知る。
5枚葉を1〜2枚付けて切除するとはそういう事である。枝の基部から20㎝以内で剪定。
③ そのバラが多肥か寡肥か
寡肥を好む品種は大きい枝で剪定しないようにして、細い枝で本数を多く仕立てる。
④ そのバラの樹形が直立か横張か
直立は外芽で剪定。横張は内芽で剪定。
⑤ 開花位置や高さなどを想定して剪定位置を決める
HTの場合シュートの高さが70cm以上も伸びるので秋の剪定位置の高さも考え、低い位置で剪定する。私は膝の高さ。
出てくるシュートが重ならないように向きを考慮して、剪定する芽を選ぶ。
⑥ 新しい株か古い株か
新しく植え付けた株は低く剪定してもOK
⑦ この枝に何本仕立てるかも想定しておく
株の力を考慮して全体で何本位の枝か。株の力があるのに枝数を制限しても良くない。又逆で力が無いのに枝数を多くしても良くない。
枝の大きさ及び力で仕立てる本数(1〜3本)が決まる。
⑧ どんなやり方で剪定するか
通常剪定するか、節剪定(ナックルカット)するか決める。節剪定は芽の数が多いので芽かきが多くなる。
A. 節剪定(ナックルカット)
B. 鋸剪定
芽出し鋏を使用できない時は、剪定鋸で半カット剪定をします。
ブログ「私たちのばら日記」の2021/2/23の記事 「ロイヤルハイネス春の剪定実験」に、ナックルカットと鋸目剪定を併用した事例があります。
⑨ 良い芽を見つけて剪定
このように、薔薇の剪定はすべての条件を検討し、丸い膨らんだ芽 で剪定する。
芽が無い箇所があるので要注意。
(ここに2/27撮影の実習ビデオを挿入予定)