中川先生を偲んで 東 明美
平成22年/2010 No.21 掲載
10月2日の夜、悲しい知らせを受けました。
中川先生ご逝去。
お元気だった先生が、突然の病で入院されて3カ月。手術も成功されて、苦しい治療にも頑張っておられるとお聞きしておりました。
秋のバラ展までには、きっとお元気で戻ってこられることを信じておりましたが、こんなにも早くお別れが来ようとは・・・
深い深い悲しみと、悔しさがこみ上げてまいります。
2007年の秋のバラ展を思い出します。九州・山口ばらまつりで、一等賞に輝いたメルヘンケーニギンの濃いピンク色の輝き、花弁の透明感、高芯剣弁、正形花、光沢のある葉の美しさは最高でした。
写真撮影のためにお預かりして翌朝主人が撮影しましたが、美しさはそのまま持続しておりました。後に、中川先生編集の研修会資料「バラの育て方」の表紙を飾っております。
今となっては、もう中川先生の美しいメルヘンケーニギンには会えないのですね。いつもバラ展会場に持参されるメルヘンケーニギンの花色は賞賛の的でした。
どうしたら濃いピンクの色が出るのでしょうか。特別な肥料 ? 、活性剤? 、研究熱心な先生のことですから、何かあったのでしょう。先生は「特別なことは何もしておりませんよ」と、優しい笑顔で答えていらっしゃいました。
急ぎ足で逝ってしまわれた先生には、もうお尋ねするすべもありませんが、永遠にメルヘンケーニギンの花色は先生にしか出し得ない色ですから、しっかり記憶にとどめておきます。
先生のご冥福を、心からお祈りいたします。
これからも、福岡バラ会を見守って下さい。
合掌