バラを育て、バラを撮って十年
わがバラアルバムへの挑戦 上村 洋司
平成29年/2017 No.28 掲載
平成20年5月に福岡バラ会に入会して10年が経過しました。
きっかけは平成18年10月の福岡市立植物園での福岡バラ会主催のバラ栽培キャンペー ン?ではないかと思います。
小林先生のバラへの愛情にあふれた明快な講義に感銘を受けたことを覚えています。
ちなみに演題は「バラの育て方実践とおもしろ話」、当時の手帳にメモが残っています。
しかし、バラへのもう一つの引力は亡父が生家の庭でバラづくりに熱中していたことかもしれません。高校生当時のこと、夜間に懐中電灯片手にデンデンムシの駆除を命ぜられたことや、見事に咲き誇ったバラの花束をご近所に届けさせられたこと等を思い出します。
それから約半世紀後、やっと転勤族生活から解放されて春日市のマンションに落ち着き、そして仕事を卒業する前年にバラへの再会がはたせました。
早速、マンションのベランダでの鉢植えのバラ生育に挑戦しました。
最初は素焼きの10号鉢、やがて合成樹脂のスリットに、3段のフラワースタンド3台まで手を広げました。
バラ苗は配布苗中心、赤司バラ園などで補充しながらも十数鉢を育ててきました。
平成21年からバラ展への出展に挑戦し始めましたが、恥ずかしながら一部一花で地賞が最高、株数が少ないのでバラ展にタイミングを合わせにくいことを言い訳にしています。
平成22年秋のバラ展からは小川前副会長のおすすめもあって 「我が家のバラ」 写真出展を始め、去年の秋まで8年間、毎回2点を15回続けてきました。
現在、バラ展へは写真での出展で参加させていただいている状況です。
バラの写真を撮りはじめて10年目を迎え、これを好機とパソコンに放り込み続けてきた玉石混交のデータの整理に取り組み始めました。
取捨選択にあたってのおよその基準は、①にピント ②に写真としてきれいか ③にバラとしての形といったところです。
バラ展の審査基準を適用すると合格するものが少なくなりますが、そこは目をつぶって今後の上達に期待といったところでしょうか。
現在の使用機器は、カメラがEOS6DにCANON MACRO100mmを装着して撮影しています。撮影にあたっての私なりの留意点を列記しますと。
1、 できるだけ三脚を使用して手振れを抑える。ISOは100, 200とできるだけ小さく画質の鮮明さ追求しています。
2、 被写界深度に留意
接写する場合、一輪であっても花全体にピントを合わせるにはそれなりの絞りが必要です。ましてや数本のバラをきれいに撮るには注意が必要。
絞り優先でホワイトバランスは概ねオートに、露出補正は写り具合を確認しながら、実物の色が再現されるように撮影しているつもりですが、どうでしょうか。
最近のカメラは高性能ですからオートでカメラに任せたほうが正解かも。
写真の補正は最小限にしています。 もっともソフトを十分に使いこなせないせいもありますが。
現在までに完成している 「わがバラアルバム」の一部を紹介しましょう。
アルバムはWindows10、office Excel2016で作成しています。
毎年の春、秋それぞれのベストショット6点に絞ることを基本にしています。
まだまだ未熟な平成22年、23年は秋季のみで6点に満たないこともありましたが、 昨年秋までの8年分がなんとか完成しました。
あらためて見直しますと、よく咲いてくれたなという満足をおぼえるものもあれば、次回はもっと美しい姿にしてあげなくてはと意欲のわいてくるもの様々です。
参考までにその中の2シーズン、 平成23年秋バラと平成27年秋バラを添付します。
平成27年2月に東区香椎浜に引っ越しました。
ベランダも狭くなりわずかバラは7鉢、フラワースタンドは2台で十分となりました。
この厳しかった冬にも耐えて順調に発芽、葉が開き始めました。
平成21年に入手したブルームーン、平成22年に入手したブラックティーも頑張っています。
今期も病気の早期発見と適切な対策を心掛け、何とかバラとしてのレベルの高いバラを咲かせ、そしてそれらに忠実な写真を撮りたいと願っているところです。
福岡バラ会の皆様のバラの楽しみ方の一つのヒントになれば幸いです。