バラ栽培研究会 月々の手入れ -11月
11月下旬〜12月中旬の手入れ
ほとんどのバラが咲き終わり、バラの1年間の手入れが終わりに近づきました。バラの1年間の手入れをまとめ、今後の参考にしましょう。
Ⅰ 花後の手入れ
- 花がらの切除
病気の発生を防ぐため、花がらに5枚葉を1,2枚つけて切除する。花がらだけを花首から切除してもよい。
- 支柱の除去
株を固定している太い支柱だけ残し、花枝を固定していた細い支柱を取り外して整理する。
- 不要な枝の切除
12月下旬の元肥入れの作業がし易いように、弱小枝や込み合った枝を切除していく。
- かん水
冬は乾燥するので、この時期は1,2回十分にかん水する。鉢植えは加湿にならないよう注意しながら土が乾いたらかん水する。
- お礼肥
地植え、鉢植えともに与えない。少量のカリ肥料を与える人もいる。
- 薬剤散布
黒星病、うどんこ病、ハダニの発生が無くても、暖かい日に1回は通常濃度で病気の予防薬や殺虫剤を散布する。病気やハダニが発生している場合はその越冬を防ぐ。
- 植え穴、植え床の準備
植え込み作業をする前に、なるべく早く植え穴や植え床をできるだけ深く掘り、たい肥や油粕、骨粉などの有機肥料やマグァンプKを混ぜる。水はけのよい土にすることが大切。
- 土壌検査
できれば冬の元肥入れの前に、土壌検査で土の状態を調べ施肥量などの参考にすること。
Ⅱ 1年間のバラ栽培のまとめ
- かん水
バラの生長期には多量に、休眠期には少量与える。与え方は乾いたら、地下深くまで届くように十分に与えるのが原則である。ただし、春、秋ともにバラの開花1ヶ月前からは一定の量の水を与え、開花2週間前からは与えない。
- 土壌改良と施肥
新苗の場合は50cmくらい深く掘って、たい肥を十分に混ぜて水はけをよくする。施肥は12〜1月の冬の元肥、6〜7月の夏の元肥が中心である。肥料不足の株には追肥をする場合もある。生長が遅れているものには葉面散布をすると効果的である。
- 病害虫防除
ハダニ、うどんこ病予防のため石灰硫黄合剤を1月と2月に1回ずつ散布する。4月以降は黒星病、うどんこ病、ハダニ、バラゾウムシ、アザミウマなどの防除を着実に行うこと。
- シュート処理と古い幹・枝の整理
ベーサルシュート、途中シュート、高めシュートをピンチでつないで新しい幹・枝を仕立て、その新しい幹・枝に見合う2年以上の古い幹・枝を切除する。
- 秋のせん定のタイミングと花枝の仕立て
春のせん定と異なり、せん定日の違いで開花日が大きく変わる。前年までのせん定日と開花日、それに気象条件を考えてせん定日を決めること。せん定後の芽かきによって仕立てる花枝の数を決め、副らいや脇芽も丁寧に取り除く。
* 以上はHTについての説明です。他の系統のバラはこれを参考にして手入れを行なって ください。