バラ栽培研究会 「月々の手入れ」 発刊に寄せて
福岡バラ会は昭和27年(1952年)から年2回春と秋に「ばら展」を開催し始めて67年になります。ばら展会場、研究会会場も2,3度変わりましたが、ばら展は一度も欠ける事なく今日に至っています。
研究会は初めの頃は勉強会で、年2,3回のバラだよりや季節の手入れを作成して全会員に配布していましたが、昭和51年(1976年)末松バラ会長の時に一年分をまとめた「四季の手入れ」が発刊されました。福岡バラ会研究部としましては、この「月々の手入れ」が2冊目の刊行となります。著者の小林 彰と共にバラ栽培を始めて50年を越しましたが、何年経っても勉強することばかりです。
今年度から研究会会場とばら展会場が、福岡市植物園・緑の情報館2階の会議室となりました。研究会、ばら展共に福岡バラ会主催、福岡市植物園共催となっています。
2019年は元号も変わり令和元年になります。この冊子が美しいバラを咲かせる手助けになりますよう願っています。
福岡バラ会 会長 小林 正子
小林 彰 著 「月々の手入れ」について
福岡バラ会の研究部会で毎回名講義でおなじみの 小林 彰 先生は、日本バラ会の会誌「ばらだより」に平成9年1月号から11月号まで「季節の手入れ(私のばら作りの1年)」と題して11回にわたって連載記事を執筆されました。
奥様の正子副会長(現会長)の原稿チェックも相当厳しかったようですが、バラ作りのノウハウを惜しみなく提供され、ビギナーにもわかりやすい力作です。連載記事を執筆する、それも約1年間も書き続けるには、バラ栽培の知識は勿論ですが、どれだけのエネルギーが必要かと想像しただけでも気が遠くなりそうです。日本ばら会に入会されていない方も、是非一度読まれることをお勧めします。
「ローズ・ふくおか」第10号から引用
福岡バラ会研究部は、「季節の手入れ(私のばら作りの1年)」を再編集し、2019年4月に「月々の手入れ」として発刊しました。
ここに掲載された記事やイラストを、著作権者の承諾がないまま転載したり複製・複写することはできません。
Table of Contents
せん定
バラは毎年整枝とせん定を繰り返します。これがバラの寿命、樹勢、花の出来を大きく左右します。適切な整枝と剪定をして良い花を咲かせましょう。
HTの花枝の仕立て 植え穴の準備
せん定を終えて芽が出始めます。この時期は良い花枝を仕立てるための芽かきが作業の中心になります。
花枝を仕立てる手順 良い花枝の仕立て
気温の上昇とともに芽が伸長し、花枝が日ごとに大きくなります。この期間は開花前の良い花枝の仕立てに重点をおきます。
開花前の手入れ 新苗の植え方 新しい幹・枝の仕立て
冬の元肥入れから始まり、春バラの咲く季節になりました。春バラを鑑賞し、秋バラを咲かせる幹・枝の仕立てに努めましょう。
シュートの発生を促す方法 秋バラを咲かせる新しい幹・枝の仕立て
6、7月は梅雨の時期で、高温・多湿の日が多くなります。病害虫を防除し、シュートから新しい幹・枝を仕立てることが手入れの中心になります。
整枝(秋せん定する幹・枝の仕立て)
8月下旬から始まる秋花のためのせん定に備えて、不要な幹・枝の整理や病害虫の防除に努めましょう。
秋の花枝の仕立て方 品種別 秋せん定日
秋の花枝を仕立てる時期になりました。秋の花枝の仕立ては、幹・枝をせん定する方法と、幹・枝を横に倒したり折ったりする方法とがあります。
HTの花枝の仕立て
秋のばら展は10月下旬頃です。せん定後の手入れを十分にして、良い花を咲かせるように努めましょう。
ばら展に出品するHTの手入れ
秋のばら展が迫りました。ばら展前の花の仕上げを丹念にしましょう。
花後の手入れ 1年間のバラ栽培のまとめ
ほとんどのバラが咲き終わり、バラの1年間の手入れが終わりに近づきました。バラの1年間の手入れをまとめ、今後の参考にしましょう。
幹・枝の整理 大苗の植え付け 株の植え直し 元肥入れ 鉢の土替え つるバラの誘引とせん定
バラ栽培の1年は12月からスタートします。1年間の手入れを振り返って、今後の栽培計画を立ててください。